外角低めな経営道

キツめの記事を書いてます。

売った人が一番偉い

仕事の中で一番重要なのは商品やサービスを売ることだ。
つまり、売った人が一番偉い。
これはほとんどの場合に言える商売の基本原則だと言って良い。

「売る=営業」というわけではない。
営業担当の力だけで商品やサービスが売れるわけではない。
販売戦略も含めたマーケティングを成功させる人が一番偉いという意味だ。

実は零細企業の経営者のほとんどは、販売戦略も建てないし、マーケティングもしない。
だから、営業年数を重ねる毎に下請体質になってしまう。
3次請け、4次請けの仕事ばかりやっている零細企業など五万といる。
当然、儲からない。

この場合、元請が一番儲かるのがセオリーだ。
エンドユーザーへ「売った」のは元請企業のみ。
元請企業は2次請け以下の企業から「仕入」をしてエンドユーザーへの納品を果たす。

2次請け以下の企業は、エンドユーザーへ直接商品やサービスを提供したい。
しかし、これがなかなかできない。
この壁を突き抜けるためには、知識、企画力、管理能力、資金、評判、信頼、営業年数、歴史、許認可、法規制など、様々な要因をクリアしなければいけない。

携帯電話なんかは販売店よりキャリアの方が儲かっているんじゃないかって?
そんなわけはない。
携帯電話ショップというのは一部を覗いて「販売代理店」だ。
エンドユーザーと契約を結ぶのはキャリアであって、販売代理店は報酬をもらうだけだ。
だから売ったのはキャリア。
偉いのは売れる商品・サービスをもっているキャリアという図式になる。

元請企業の能力は高い。
知識、企画力、管理能力、資金、評判、信頼、営業年数、歴史、許認可、法規制など、様々な要因をクリアしてきた猛者と言える。
2次請け以下の業務内容、原価、コスト、利益に至るまで、多くの情報を把握することができる。
2次請け以下の企業を管理する能力を持ち、正確に評価をすることもできる。
だから、安定したクオリティーの商品やサービスをエンドユーザーに提供できる。
結果、元請企業の商品・サービスが選ばれる。

「偉い」というのは同時に「辛い」立場でもある。
「売る人」には最大限の敬意を払った方が良い。
ただし、もちろん身分が高いというわけではなく、媚びへつらうという意味でもない。